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ビクトリー通信

オリジナルテキスト

ビクトリー学院

私は自分が運営する学習塾で、子どもが「わからない」 と口にするたびに、一生懸 命説明をしてきました。子どもから出た質問をその場で理解させることは、それほど難 しいことではないかもしれません。でも、席について次の問題に向かうと、また「わ からない」 を口にします。いったいどうしたら実力が身につくのか、考える力が養え るのかと悩み続けました。その結果出た結論は、先生の説明を聞いてその場ではわかつ たような気がしても、結局は身につかない、自分で納得しながら問題を解いていかなけ れば、実力はつかないということでした。

子どもに自分の力で問題を解いてもらう。そのためには、ステップをこまかくする、 考えやすいようにイメージがわくような工夫をすることが、要求されました。子どもが 「わからない」 というたびに問題をつくり続け、何年もかけてできあがったのが、この 分野別の教材です。

子どもを指導していると、前の学年で学んだことがよく理解できていなかったり、忘れ てしまったりしていることが多々あります。そんなとき、すぐ復習できるものがあった らと、いつも思っていました。また、学習意欲のある子どもは、その学年で習うことに あきたらず、もっと先を学習したくなるものです。そういうときに、分野別の教材だと 自由にさかのぼって復習したり、逆に先取り学習をすることも可能です。

そういうわけで、この教材は指導現場の中で必要にせまられてできた教材であり、私が 指導してきた子どもたちによってつくられた教材であるといえます。ですから、このテ キストは単なる問題集ではありません。小数を勉強する際の手引き書として、使用して いただけたらと思います。

私が指導してきた目の前にいる子どもたちのためにつくったものが、ひとりでも多く の子どものお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。

ビクトリー学院

柴田奈佳子

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